はじめてのチュンジー

盤の上で互いの王(ヲー)を追いつめれば勝ち。
将棋やチェスを知っていれば、30分で対局を始められます。

1.盤と勝敗

チュンジーは、たて10×よこ9の線で区切られた盤を使います。駒はマスの中ではなく、 線と線が交わる「交点」の上に置きます。盤の中央には カーラ(河)が流れ、両陣の境目になっています。各陣の中央にある 3×3の囲いがグスク(城・九宮)で、王さまの宮殿です。

自分と相手が交互に1手ずつ駒を動かし、相手の王(ヲー)を逃げ場なく追いつめれば勝ち (詰み)。日本将棋と違い、取った駒を自分の駒として打ち直すことはできません。 駒は盤上から減っていきます。

赤と白:駒は赤と白に分かれ、年長者が赤を持ちます。先手・後手は ブーサー(じゃんけん)などで決めます。中国象棋では赤が先手ですが、チュンジーでは 先手が必ずしも赤とは限りません。

2.駒(タマ)は7種類

各プレイヤーは7種類・合計16個の駒を持ちます。下の図解で、それぞれの動き方を見ていきましょう。 ● が動ける場所、 ● が取れる相手の駒、 ● が「足止め」になる駒です。

自分の駒 動ける交点 取れる相手の駒 動きをさえぎる駒

車(キー)― いちばん強い駒

漢字:車/俥 | しまくとぅば:キー | 中国象棋:くるま(jū)

たて・よこに、ほかの駒にぶつかるまで何マスでもまっすぐ進める、もっとも強力な駒です。 日本将棋の「飛車」とまったく同じ動きで、進んだ先に相手の駒があれば取れます。 盤を広く支配できるので、序盤から働かせることが大切です。

兵 車

馬(ウマ)― 曲がって進む

漢字:馬/傌 | しまくとぅば:ウマ | 中国象棋:うま(mǎ)

たて・よこに1つ進み、そこから斜めに1つ進む「日」の字の動きをします(将棋の桂馬を全方向にしたイメージ)。 ただしすぐ隣に駒があると、その方向へは進めません(「足止め」「馬脚を押さえる」)。 下の図では、左へ進もうとする足元が押さえられ、そちら側の2か所へは飛べません。

兵 馬
足止めがポイント:馬は隣に味方・相手どちらの駒があってもさえぎられます。 相手の馬の足元に駒を置いて動きを止めるのは、よく使うテクニックです。

砲(ファー)― 飛び越えて撃つ大砲

漢字:砲/炮 | しまくとぅば:ファー | 中国象棋:ほう(pào)

動くときは車(キー)と同じく、たて・よこにまっすぐ。ところが相手の駒を取るときだけは、 間に駒を1つだけ飛び越えてその向こうの駒を撃ち落とします。この“台”になる駒を 「砲台」と呼びます。間に駒がなければ普通の移動しかできず、2つ以上あると撃てません。

砲台 車 飛び越えて撃つ 砲

象(サン)― 河を渡れない守り

漢字:象/相 | しまくとぅば:サン | 中国象棋:ぞう(xiàng)

斜めにちょうど2つ進みます。守りの要ですが、カーラ(河)を渡って 相手陣に行くことはできません。自陣の守備専門の駒です。 また、斜め1つ目(「象眼(ぞうがん)」)に駒があるとさえぎられて進めません。

カーラ(河) 象

將(ヲー)と 士(シー)― グスクの主従

王:將/帥(ヲー) | 守り:士/仕(シー)

王(ヲー)も士(シー)も、グスク(城・3×3の九宮)の中から 出られません。王はたて・よこに1つ、士は斜めに1つだけ動きます。 下はグスクの中だけを描いた図です(左:王、右:士)。

將 士
王同士は向かい合えない:盤の同じたて線上で、両陣の王が 間に駒をはさまずに正面で向き合うことはできません(「対面の禁・飛将」)。 これを利用して相手の王を縛る手筋もあります。

兵(チク)― 河を渡って強くなる歩兵

漢字:兵/卒 | しまくとぅば:チク | 中国象棋:そつ(zú)

はじめは前に1つだけ進みます。日本将棋の歩と違って、河を渡る前は前にしか動けません。 でもカーラ(河)を渡ると、前と左右にも1つずつ動けるようになり、ぐっと強くなります。 ただし後ろへは一生戻れません。

河を渡る前 兵 河を渡った後 兵

3.チュンジー独自のルール

シーケーサー(千日手)

同じ局面を延々と繰り返すこと(千日手)を、チュンジーでは シーケーサー〈シー(する)+ケーサー(返す)〉と呼びます。ルールはシンプルで、 仕掛けた側が手を変えなければならず、同じ局面が3回現れたら仕掛けた側の負けです。 王手をかけ続けて引き分けに逃げ込む、といったことはできません。

中国象棋(シャンチー)では千日手に非常に細かい規定がありますが、 この「仕掛けた方が変える/3回で負け」という分かりやすさは、チュンジーらしい特徴です。

ルールがわかったら

まずは一局。偉人を相手に駒の動きを体で覚えましょう。